廊下の天井には双龍が描かれております。よく見ていただきますと、口を開いた龍と口を閉じた龍とで阿吽の龍となっております。阿は人が生まれる時の音であり、吽は人が亡くなる時の音であります。すなわち人間の一生涯である生と死を意味いたします。
そして、中央に宝珠の玉が描かれております。この宝珠は如意宝珠ともいわれ、どんな願いも叶えてくれる『心の思うまま』という意味があり、また、これを得れば自由自在な心を自覚し、どんなことでも思いのままである、すなわち幸福の珠でもあります。
そして、この宝珠をめぐり二匹の龍が競い合っております。
また、天井の下で手をたたき合わせるとまるで龍が鳴いたように音が共鳴することから、鳴天井と言われております。鳴き声は心の清らかな人にしか聞こえないといわれ、多くの人々に親しまれております。
|